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電動歯ブラシ

「ほうき」と「電気掃除機」を使い分けよう

「私は電動歯ブラシで磨いているから、キレイです」と言う患者さんがいらっしゃいます。でも「電動」を過信しないで下さいね。

四角い部屋を、丸く掃いてもダメ。当たり前のことですが、ブラシがあたらないところは、汚れは落ちません。歯と歯の間、生え際、裏側、奥歯....。手用歯ブラシを届かせることができなければ、電動歯ブラシでも同じこと。なまじパワーがある分、歯肉を傷つけてしまったり、歯が削れてしまい、かえって逆効果にもなり得ます。

歯磨き剤についても同じことがいえます。たわしにクレンザーを付けて強くこすると、ステンレスの流しは傷だらけになってしまいますよね。研磨成分が多い歯磨き剤は、一見キレイになったように見えますが、目に見えない細かな傷が付いてしまうものです。
また、歯磨き剤にはいろいろな味が付いていたり、泡立ちの良いものもあります。歯を磨くとき、歯磨き剤をたくさんつけすぎると、口中がすぐに泡だらけになってしまい、十分磨いたような「つもり」になってしまいます。歯磨き剤は少しだけで十分です。アズキ粒くらいにしましょう。

電動歯ブラシにも、いろいろな種類があります。ブラシの大きさだけでなく、動き方もさまざまです。回転するもの、上下運動するもの、前後運動するもの、振動するもの、などなどです。 それぞれに長所と短所があります。選ぶ時は、使う人の歯並びなどを考えて選ぶようにしましょう。

歯ブラシだけでなく、補助的清掃用具(歯間ブラシ、フロス、タフトなど)も、必要に応じて使ってみると良いでしょう。

小学校などの歯科衛生指導でよく行われている、「歯の汚れ」を赤く染め出して、ブラシの当て方を確認するのも、歯磨きが上手になる良い方法です。